PROFILE
農業高校を卒業後、大阪・貝塚市の農家のもとに就職し春菊やほうれん草の栽培・収穫を担当。半年働いたのち「もっと情熱を燃やして働ける場所があるはず」と転職を決意。ホームページから若手の多い画期的な雰囲気や熱量を感じ、八百鮮に入社した。
誰も追いつけないスピードで 野菜を切り、運び、売った 新人時代。
「この店の誰よりも働いてやる。」僕が入社してすぐにそう決めたのは、社内の信頼を勝ち取り、いち早く仕入れを任されたかったから。野菜を素早くカットし、パックに詰める。在庫が切れたら誰よりも先に品出しをする。「量」は裏切らないと信じていたし、実際に仕事を積み重ねるうちに、野菜の相場や冷蔵庫の配列を覚えることができたんです。すると、「今日はこの野菜が安いから早めに品出しにできるよう準備しておこう」と作戦を練れるように。もはや「考える前に体が動く」領域までたどり着いたとき、ようやく「安井になら仕入れを任せられる」と先輩に声をかけてもらえたんです。
「何をどうすれば売れるのか」 叩き込んだ現場感覚が、 秒速の判断力を生んだ。
「瞬時に動く」大切さは、店舗でも市場でも同じでした。市場では、野菜の鮮度や値段をもとに、素早い判断が求められます。だからこそ「仲買人さんはなぜこの価格で売っているのか?」「この野菜の鮮度はどう判断するのか?」を考え、頭に叩き込むようにしたんです。あとは、買った野菜の陳列にも目を光らせました。お年寄りのお客様のために、重い大根は高い位置に置かないとか、目につきやすい特売棚には小さな野菜を隙間なく並べるようにする、とか。新人時代から磨き続けた感覚があったからこそ、仕入れ担当としても「売れる野菜を、売れる方法で売る」考え方ができたんです。
初見のロマネスコに 一目惚れ。 ロマンと感覚で200個を完売。
仕入れに出て1年が経ったくらいの時ですかね。市場にはなかなか出ない「愛媛県産ロマネスコ」が目に留まったんです。「変わり種の野菜は関東産が多い」と知っていたからこそ、愛媛産のロマネスコにはトキメキを感じざるを得ませんでした。「質」と「インパクト」の両方を満たしているな、と感じたんです。正直「売れるかな?」という懸念はありました。でも「面白い野菜を大量に売っている店がある」と思ってもらえば宣伝になる、とも思ったんです。そうして大量のロマネスコを店頭に並べた結果、見事200個を完売。新人時代から「お客様が何に興味を持つのか」を考え続けたからこその成果だったと思います。
関わる人たちの声
安井さんの
オモロい仕入れが
料理のモチベーション
になります!
昭和を感じさせる型破りな店構えと、若い店員さん達の活気溢れた声に引き寄せられたのがきっかけで、八百鮮のお店に入ったのが6年前のこと。安井さんが店長だと知ったときは「この年で⁉️」とビックリしたのを覚えています。八百鮮にはよく見たことのない商品が並んでいますが、丁寧に商品の説明をしてくれるのがいいところ。これからも料理が楽しみになるようなオモロい商品を並べて欲しいですし、もし分からないものが並んだらその時は安井さんに質問します。ベストアンサーでよろしくお願いしますね!
「そんなに
売ってくるか!?」
と驚かされることが
よくあります。
安井君は「静」と「動」のバランスが抜群ですよ。市場の雰囲気・物量などの状況に応じて大人しくしてたと思いきや、ロマネスコやビーツなどクセの強い野菜を「そんなに売ってくるか?!」ってくらい売り上げを上げるのが面白いです。これからは「大阪と言ったら八百鮮」「関西と言ったら八百鮮」というふうに、どんどん地域に密着してくれるとこを期待してます。あ、安井君は変わらずにそのままでいて下さい!(笑)